昨日、11月4日に、名古屋証券取引所でコンピュータシステムに障害が発生し、午前中の取引が停止しました。 システム開発会社は、先日の東証システム障害と同じく、富士通だったそうです。 ところで、富士通は最近、景気が良いようで(業績が上向き)、株価も堅調なようです。 「業績が上向きである」ことと、「システム障害多発」に、何か因果関係がありそうな気がします。 一般的に、「業績が上向きである」ことは、多くの商談を受注したということです。 受注時には、当然、正当な利益を上げられるという予定の元に、売上、利益等が計上されます。 大規模システム開発では、開発期間が数年掛かるものもあり、その間は、問題無く順調に進みます。 もし、多少の問題が発生しても、システムのテストの費用を削る等により、いくらでも帳尻を揃えることが可能です。 このように、開発途中では、大きな問題が発生しないため、「業績が上向き」ということになります。 しかし、開発を終えて、本番運用になると、状況は一変します。 最初から、本番サポート費用として、ある程度の費用は、見込んでいますが、障害となると計り知れないものがあります。そもそも、このような障害が発生しないように、事前に検討して、充分なテストを行うのがシステム開発の基本です。 システム障害の対応は、多くの予定外の費用を費やすだけでなく、システム開発会社としての信用を失うことになります。 結果、「業績が下向き」に変わることになります。 何故、このような障害が発生しないように、事前に検討して、充分なテストを行えなかったのか? それは、そのシステム開発会社の経営姿勢にあります。 システムエンジニア(SE)が主体性を持って商談を進めていれば、障害が発生しないように、充分な費用を確保して、実行できたはずです。 しかし、実際には、システム開発の基本を知らない営業マンや幹部社員が、受注ほしさに、どんどん値下げに応じてシステム開発を引き受けます。 そして、社内では、営業マンは、システムエンジニア(SE)に対して、「仕事を取ってきてやったのだから、頑張ってこの予算でやれ!」と命令します。 この営業マン主体の商談の引き受けが、大きなシステム障害の本質的原因と思われます。 |