アリの社会と人間の社会は、似ているように思えます。 一つのアリ塚を、1つの企業と見なすと、社長は女王アリです。 女王アリの下に、様々な役割を持ったアリが存在します。 そのアリたちは、時には自分の命を犠牲にしてまで、働きます。 その目的は、子孫の保存です。お金ではありません。 子孫の保存のために、女王アリを先頭にした多くのアリたちが、気持ちを一つにして、それぞれの役割を果たしています。 女王アリが、他のアリたちに指導している分けではないでしょう。 個々のアリが自分の役割を認識して、自主的に働いています。 自主的というよりも、ただ単に、周りに合わせているだけだと思います。 また、女王アリも遊んでいる分けではなく、卵を産むという役割を、ひたすら果たしています。 これは、人間社会でも同じで、周りに合わせて行動する中で、自分の役割を認識している人が多いのではないでしょうか。 このように見ると、高等生物の人間も、アリとあまり違わないことが分かります。 しかし、人間社会では大きな問題があります。お金の存在です。 本来は、子孫保存のために頑張るべきところを、お金のために頑張るようになりました。 ここで、人間は、歩むべき道を大きく踏み外しました。 人間社会では、舌先三寸で要領良く振舞うことで、多くのお金を手にすることができます。 舌先三寸で得た地位・名誉により、労せず多くのお金を手にすることができます。 さらに、親が地位・名誉で財産を残した場合、その子孫は、その財産で労せず暮らすことができます。 結果、働かない人間が増えてきました。 一部の心ある人間が作り出した物を、舌先三寸で右から左へ動かして、多くのお金を得ることができます。 そして、多くのお金を手にした人間たちは、そのお金を欲望に使います。 その欲望を満たすために、欲望産業が栄えます。 お金は、人間が心の中に描いた仮想のモノです。 その仮想のモノに、人間は振り回されている状況です。 そして、人間は、実在する物を作ることの大切さを忘れかけています。 本来、大切なものは、人と物です。 人は、物を作るための生産者であり、また同時に、物を消費する消費者でもあります。 多くの人たちが、多くの物を作ることにより、人類の未来へと続きます。 |