夢主義社会トップへ 経営者は中間搾取で利を得る   2007年09月27日  戻る

キャノンが偽装請負で問題視されています。
派遣労働者は、本来もらえる報酬が、中間搾取されていると問題視しているようです。
今の格差社会は、この中間搾取により、生じています。
額に汗しない人間たちが、舌先三寸でその優位な立場を利用して、中間搾取により不労所得を得ています。

偽装請負は、明らかに法律に違反した行為ですが、
法律の規定が無く、中間搾取が野放しになっているケースが多くあります。
土木建設業ゼネコン、ITゼネコンは、大企業がその優位な立場を利用して、中間搾取をしています。

会社の中でも、同様の行為が、堂々と行われています。
経営者を筆頭にした管理職は、その立場に居座るだけで、多額の報酬を得られます。

<異常に高いシステムエンジニアの単価>
私も、以前は、大手のソフトウェア会社でプロジェクトリーダとして、見積りを行ったことがあるのですが、システムエンジニアの1人月の見積り金額が100万円程度だったことを覚えています。当時の私の月給は20万円程度でした。

見積り単価には、社長を含めた幹部社員、営業、人事、総務の人たちの給与や様々な経費が、システムエンジニアの見積り単価に上乗せになっているようです。従って、顧客への提示金額は、システムエンジニア自身がもらっている給与の5倍の単価になります。こんなに高い金額を顧客が払うはずがなく、単価の安い下請会社、さらに孫請会社へと発注することにより、単価の高い元請会社のシステムエンジニアの割合を減らして、帳尻を合わせます。この辺が、見積りで一番悩まされた点です。(^_^;;)

私が以前勤めていた会社の経理担当者は、「この単価で見積りしてもらえれば、当社は充分に利益を得られる。」と胸を張って言っていました。それはそうでしょうが、あまりに高過ぎます。本来、商品やサービスの価格を決めるのは消費者です。

ソフトウェア会社が存続するには、異常に高いシステムエンジニアの単価は、仕方の無いことのように思えますが、逆に、このようなソフトウェア会社は、市場競争力に欠けているため、潰れて当然という気もします。

また、営業部門に在籍していたこともあるのですが、営業の会議では、顧客からの仕事の請負を入札ではなく、如何にして「随意契約」で請負うかが議論されます。
犯罪ではないと思うのですが、このようなドロドロした行為を行っている会社に在籍していたのかと思うと、情けなく思います。
※もちろん、談合もしっかり行っているようでした。といっても、さすがに、営業の会議で談合について話し合うことはありません。関係する担当者と上司がコソコソと話し合って進めているようでした。

このような大手企業と呼ばれる会社が、胡坐をかいて居座っている社会構造が問題だと思います。
大手企業が潰れることで、中小企業が活きて来ます。