安全神話は、神様が叶えてくれるものではありません。 安全神話は、人類の絶え間ない努力で実現されます。 少しでも気を抜けば、大きな事故に至ります。 IAEAは3年前に、原発の津波対策の甘さを指摘していたそうです。 この指摘に従って対策を取っていれば、今回の原発事故は起きなかったのです。 安全神話は存続できたのです。 つまり、安全神話を崩したのは、自民党政権時代の災害対策の手抜きにあります。 今回、原発の安全神話が崩れましたが、 自動車や、電車、飛行機も、安全では有りません。 「マッチ一本、火事の元」で、マッチやライターも危険です。 文明の利器には、常に危険が伴います。 でも、危険だからと言って、これらを全面的に使用禁止にはできません。 安全な原発とは、社会状況を踏まえ、妥当な安全レベルを安全と呼びます。 自動車でも、交通事故が絶えない状況で、安全とは言えないでしょう。 だからと言って、自動車を全面的に使用禁止にすべきとは、だれも言いません。 原発も同様です。 幸いにも、原発事故では、政府の迅速且つ適切な対応もあり、死者は出ていないようです。 今回の原発事故での大きな被害は、実被害ではなく、放射能の影響を減らすための対応による影響です。 また、人々が不安を感じた事による風評被害です。 実際の放射能の影響は、5年後、10年後にならないと分かりません。 このまま一人も実被害を受けないまま5年経つと、 あの騒ぎは何だったの? 放射能は怖くない! という結論に至るかもしれません。 日本人の底力は、どんな苦難にも諦めない精神です。 失敗を克服して成功に結び付けます。 今回の原発事故において得た教訓を元に、改善・改良を行い、より安全安心な原発を進めるでしょう。 もちろん、長期的には、原子力発電は、廃止されるべきです。 放射能除去装置が無い状況で、原子力発電を進める事は、無謀過ぎます。 同様に、交通事故が多い自動車も、将来的には、廃止されるべきです。 「夢主義社会」では、人間の本質を踏まえた上で、人類の未来を考えます。 |